未経験の転職コラム
2017年3月23日
真相を知りたい!『転職七不思議』~応募した求人の仕事内容と実際の仕事内容が違う!の謎~
2016年度も、残すところあと半月足らずとなりました。新生活のための準備や転職活動も、そろそろ落ち着き始める頃ですね。今回も「転職活動では“よくあること”なのに、その真相がわからない」様々な事象、転職活動における七不思議とも呼べるこれらの事象について、真相を探りたいと思います。
第4回目は「応募した求人の仕事内容と実際の仕事内容が違う!の謎」に迫っていきます。
求人に書いてある仕事内容と実際の仕事内容が違うなんてこと、本当にあるの?
「求人を探す」ということ。これは転職活動の代名詞とも言える活動中のメインイベントのひとつです。「何をしている会社かな?」「福利厚生は充実しているかな?」「年収はいくらかな?」様々な期待や不安を膨らませながら求人に目を通す方がほとんどだと思います。そして、中でも最も注目を集める項目のひとつが、そう!「仕事内容」ですね。多くの人にとっては、この項目の内容が「応募するかしないか」「入社するかしないか」というような大きな決断の“軸”になります。
「仕事」そのものに対する考えや価値観は人それぞれで、正解や不正解はありません。ただ、「この仕事でキャリアアップしたい」「この仕事のスキルを上げたい」そう思って転職をしようとしている方々にとっては、仕事内容が何よりも重要な項目です。理想の求人を見つけ、内定を勝ち取り入社したはいいものの、もし入社後の仕事内容が求人の仕事内容と違っていたら・・・。「そんなことあるの!?」なんて思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、こういったことはしばしば起こり得ることなのです。
「どうして?」選考途中で仕事内容が変わる理由
「営業職に応募したのに、実際にする仕事は全然違うものだった!」誰もがこんな経験は避けたいものです。しかし、こういった事象が過去に何度も起きているのは事実。一体なぜこのようなことが起こるのでしょうか?元キャリアコンサルタントの私の経験上ではありますが、大きく分けて3つのパターンが考えられます。では、その3つのパターンの詳細を“採用する企業の立場”から説明していきたいと思います。
パターン1 採用はしたい、けど「スキルや経験が足りない」
例に挙げた3つの中では最も頻繁に起こり得る事例ですが、これは「スキルや経験の不足」が原因になっているようです。「スキルが足りないなら書類選考の段階でそう言ってくれよ!」なんて声も聞こえてきそうですが、実際、履歴書や職務経歴書だけで人のスキルや経験を判断するのはそんなに簡単ではありません。同じ職種の経験者でも、人や会社によってこなしてきた業務量や担当していた仕事の幅は違います。そのため、最低限のスキルや経験を持っていれば「まずは会ってみて判断しよう」という流れになるのが普通です。そして、直接会って詳しく話を聞いてみた結果、どうしても採用する基準には満たないという結論になってしまうこともしばしばあるのです。しかし、もしあなたが「仕事に対する姿勢や前向きな人柄」などで面接官を魅了することができる人材であれば、まだあきらめるのは早いです。応募した企業に別の空きポジションと、いい人材を採用したいという意欲があれば「別の職種なら空きがあるけど、そっちを受けてみない?」なんてオファーが来るかもしれません。応募した職種での採用ではなくなってしまいますが、仕事内容よりも会社そのものに魅力を感じているような場合であれば、むしろありがたいオファーですよね。これが1つ目のパターンです。
パターン2 「応募してくれた職種は既に充足」でも、いい人材だから採用したい
パターン1とやや似ている事例ですが、この場合は、スキルや経験は問題ないけど、「肝心のポジションが既に充足してしまっている」ことが原因のようです。「あと少し早く応募していれば・・・」なんて悔やんでしまいそうですが、後悔は先に立ちません。潔く気持ちを切り替えて、と言いたいところですが実際はそうはいきませんよね。ただ、こちらもあきらめるのはまだ早いです。スキルや経験が問題ないのですから、応募した企業に別の空きポジションと、いい人材を採用したいという意欲があれば、そしてあなたに「仕事内容が希望と違っても頑張りたい」という前向きな思いがあれば、こちらも「別の職種なら空きがあるけど、そっちを受けてみない?」なんてオファーが来るかもしれません。入社後に元々希望していたポジションに異動できる可能性も十分考えられますし、その時が来るまでオファーをもらったポジションで新たなスキルを身に着けられる・・・なんて考えられる方は、かなり前向きな素晴らしい人材です。(笑)これが2つ目のパターンです。
パターン3 そもそも、お互いの「認識に食い違い」がある
かなり稀なパターンではありますが、これは求人情報を発信した企業側と、それを見た応募者側の「求人情報に対する認識の食い違い」が原因のようです。ことばとは難しいもので、「私はこう伝えたつもりなのに、相手は全く違う捉え方をしていた」なんて経験、みなさんも1度や2度はあるかと思います。「企業に訪問して契約を取る仕事」を営業職と呼ぶ企業もあれば、「営業の計画を立て、訪問し契約を取り、契約書を作成し、定期的なやり取りをする仕事」をひとくくりに営業と呼ぶ企業もあるでしょう。どちらも「営業経験」として決して間違いではありませんが、前者と後者ではスキルや経験に大きく違いが出てしまうことはおわかりいただけると思います。こういった認識の違いから、入社後に「思ってた仕事(求人の情報)と違う!」なんてことになってしまうことがあるのです。これが3つ目のパターンです。
双方が納得する情報を与えることは、“双方の責任”
上記のような食い違いや誤認を避け、企業側も応募者側もきちんと納得できる結果に選考を導くためには、「正確な情報を具体的に伝える」ことが大切です。こういった事例が起こると、比較的企業側の方が説明責任を問われてしまいがちですが、企業だけでなく、応募する方々にも自分のスキルや経験などを正確かつ具体的に伝える責任があることを忘れないでください。それさえできていれば、後々「話が違う」なんて自体には決してならないはずです。
最後に
みなさんのたった一度の人生の中にある大切なキャリア。「こんなはずじゃなかった」なんて後悔しないためにも、お互いが誤認なく納得いくやり取りができるよう「正確で具体的な情報提供」をするよう心がけてください。
それでは、次回の「七不思議シリーズ」をお楽しみに・・・。
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