未経験の転職コラム
2016年10月13日
あの企業はブラックなのか!? “いつも求人を出している”企業の実態
「あれ、この企業また求人出してる……。」求人を探しながら、そんな風に思う方もすくなくないのではないでしょうか。
そして大半の方は、続けてこんな風にも思うはずです。
「離職率が高い会社なんだな。」
「人が全然集まらない会社なんだな。」
そう、つまりは、
「ブラック企業だな。」と。
いつも求人を出している企業=ブラック
多くの方が持っているこの方程式は、時に正解であり、時に不正解です。
今回は、元転職コンサルタントの私が、「いつも求人を出している企業の実態」についてお話します。
そして、皆さんに少しでも有意義な転職活動をしていただくために、はじめにお伝えしておきたいことがあります。
もし、「いつも求人を出している企業はブラック(悪い企業)に決まっている。」そんな偏見をもしお持ちなのであれば、
それは、非常に浅はかです。
例えば、あなたが「入社したい」と思った企業の選考が、書類選考でお見送りになってしまったら、応募してすぐに、理由の記載すらない「不合格通知」が届いたら、
こんな風には思いませんか?
「もっとちゃんと見てくれ!書類だけで判断するな!直接話す機会さえあれば、自分の良さをもっと伝えられるのに!」……と。
そうです。その通りです。A4程度の大きさの紙切れに書いてある情報だけで人を判断しようなど、傲慢です。
しかし、逆の立場になって考えてみるとどうでしょうか?
あなたは、「ちゃんと」企業を見ていますか?
あなたは、「口コミやネットの情報だけ」で企業を判断していませんか?
あなたは、「企業の良さ」を、企業から直接聞いていますか?
パソコンの前に座っていれば手に入る情報だけで、「この企業は良い企業だ」「この企業はブラックだ」などと決めつけるのは、傲慢です。
なぜ、常に求人を出している企業があるのか、事実や実情をしっかりと理解したうえで、正しい判断をしてください。
誤解していませんか?常に人を募集するのは、常に企業が“拡大”しているから!
常に求人を出している企業の採用背景は、「企業規模が拡大している」という状況が関わっていることが非常に多いです。
企業が人材を採用する理由は、必ずしも「社員が減った(退職した)から」ではありません。業績が好調であれば、当然多くの企業は更なる成長のために規模の拡大、つまり人員増大に取り組もうと考えます。
また、もっと重要なポイントとしては、「企業の事業内容」にもこの背景が大きく関わっているということです。
例えば、SIer(エスアイアー)※1企業などの場合で考えてみましょう。一般的にSIer事業は、自社のエンジニアを客先に貸し出すというような内容であることが多いです。つまり、企業として多くの利益を上げるためには、できるだけたくさんの自社エンジニアを客先に貸し出すことが必要になります。
そうなると、必然的に「多くのエンジニアを採用したい=常に求人を出して人を募集しよう」という流れになります。
もちろん、人を増やしたら必ず利益が上がるというほど単純ではありませんが、シンプルに考えるとこうなるのです。
このように、“人が多ければ多いほど、利益も上げやすい”という構造の事業を展開している企業の場合は、企業成長のために常に人材を採用し続けることがひとつの課題となっているのです。
※1SIer(エスアイアー)=System Integrater(システムインテグレーター)の略
企業(顧客)に対し、システムの構築や運用などを行う企業。主に、メーカー系、ユーザー系、独立系のいずれかに分類される。また、システムの構築にあたっては、企画・設計から運用保守までトータルで担う企業もあれば、運用・保守のみをメインで担う企業など様々である。
常に求人が出せるのは、それだけの人員を採用できる“経済力”があるから!
常に求人を出している企業の採用背景として、「企業の経営状況(経済状況)」も大きく関わっています。
転職をされるみなさんが求人を探す手段として最も身近なものに「求人情報サイト」や「転職エージェント」が挙げられます。
どちらも、採用される側であるみなさんは“完全無料”で使用できるサービスですが、採用する側である企業は当然無料ではありません。
求人情報サイトでも何十万、転職エージェントの場合は時に何百万という費用を払って企業は採用活動を行っているのです。
ひとりの人材を採用するために、何十万、何百万という費用をかけられる経済力があるということ。
これは、みなさんが企業選びをする上でも非常に安心できるポイントになると思います。そして、それだけのお金をかけて採用した人材だからこそ、
企業は大切にその人材を育てなければならないのです。もしあなたが30万円する腕時計を買ったとしたらどうしますか?
傷つかないよう、壊さないよう、大切に扱うはずです。それは、企業も同じなのです。
どうやって判断すればいい?
とはいえ、常に求人を出している企業の中には、俗にいう「ブラック企業」があることも完全に否定はできません。
では、どのように見極めればいいのでしょうか?
口コミもある程度参考にはなるかもしれませんが、基本的にあのような場では「ネガティブな情報しかない」ということを前提として考えなければいけません。
それに、意外と知られていませんが、「ネット上に出ている企業の悪評を削除する」というサービスも存在するのです。
ネガティブな情報がなかったからといって、必ずしもその企業が良い企業であるとは限りません。
最終的には、やはり自分自身の目で確かめるというのが、“最も有効かつ信頼できる”見極め方です。
あらゆる場所でさまざまな情報が飛び交っている現代社会では、100%確かな情報を手に入れるのは簡単ではありません。
ですが、少なくとも、転職とはあなた自身の人生を大きく左右する大事な岐路になります。
「めんどくさい」なんていい加減な言葉で真実から目を背けるべきではありません。
「不確かな情報」で企業を決めつけ選択肢を狭めるべきではありません。
「口コミサイトでブラックだと書いてあった」「知人からあまり良くない企業だと聞いた」これらはあくまで、些細な参考情報です。
大切なのは、“あなた自身が何を感じ、何を思うか”です。
(文/芦沢哲也)
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